STP理論を実際に使うには「初期微動があるTarget Consumer」が重要

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生活者:天野正子著『「生活者」とはだれか』中公新書 1996年の内容や、有斐閣『社会学小事典』の「生活者」とは「個人として自立し、会社人間から解放され、性役割固定観念にとらわれず、地球環境問題やリサイクルにも取り組み、地域活動・ヴォランティア活動にも熱心な存在のひとびと」とされています。
life management(生活管理)のIdentity(アイデンティティー:同一性・識別)がしっかりした人達ともいえるでしょう。

マーケティングの世界の中の広告業界を中心に1990年前後から「生活者」という言葉が使われて来ています。「この商品は生活者にどうアプローチしていくのか」などと。
「消費者」(Consumer)は、私たち人間を「商品やサービスを消費する存在」としてのみ捉えているので、「生活」という観点から人間をとらえた言葉として「生活者」を使っているようです。

今から40年前大学で産業心理学を専攻し、文系でありながら古い統計学だけでなく因子分析やクラスター分析などの多変量解析にも触れそれを可能にするパソコンのはしりのPC8001にも触れる機会を得て、産業カウンセリングのゼミに入り一方で消費心理学の教授が以前勤めておられたマーケティング会社に就職いたしました。
企業マーケティングの基本理論のSTP(S:市場をセグメントし、T:ターゲットユーザーを明確にし、P:ポジショニングの明確な事業・商品・サービス価値を創る)を、1985年ごろにPCを計算センターに繋いで購入背景・動機などからコホート分析をし、顧客の生活・消費の心理からセグメントを行い・ターゲットを明確にし・ターゲットから見込み客を発見し成約していくマーケティング展開するお手伝いなどをクライアント様に行っていました。
グループインタビューは私の先輩が専門でしたので、私はコホート分析など統計解析で明らかにしたターゲットに対して、有意抽出したターゲットの方に個別にデプスインタビューで数値データから導き出した仮説から具体的なマーケティング展開創るヒントを探ったり、技術的なキーマンへのデプスインタビューで具体化の方法を探ったりもしていました。

IT・SNS・AIなどが進んだ現在、2000年以前の昔に比べれば比較的容易に数値データ分析やその結果、さらにインフルエンサーの情報発信などを探し出せる時代になっています。S:市場をセグメントし、T:ターゲットユーザーを明確にし、仮説を作るところまでは格段にやりやすい時代になっています。AI人工知能がさらに発達するなか(人工知能の開発にも取り組んだりいたしましたが)今後重要なのは、ターゲット「消費者」(Consumer)に仮説をもとに深く使用シーンや求めるベネフィットなどを直接接触しデプスインタビューやともに行動したりして、P:ポジショニングの明確な事業・商品・サービス価値を創るヒントを見つけ出すことに注力しています。

Customer:顧客は、自社事業・製品・サービスのユーザーです。Consumer:消費者はまだCustomer:顧客にできていない人も含みます。新事業・新製品開発にはConsumer:消費者から初期微動を見つけ出すことを心掛けておいた方がいいでしょう。

ビジネスの起点も中心もあくまで「消費者」(Consumer)です。ターゲット「消費者」(Consumer)の生活中での使用シーンや価値観や評価など質的に深く理解していく「読解力」が必要になると思います。情報の真偽の判断力・根拠を示す力・事実関係を正しく読み取る力などが読解力に含まれるでしょう。
そのうえで「エフェクチュエーション」の行動の論理(提唱者のサラス・スラバシーも理論ではなく論理といわれているので)を活用してやってみて検証・修正を加えて発展させて行くようにしています。
広告業界を中心に使われているマス的な「生活者」は使わない方がいいのは、「消費者」(Consumer)の中のビジネスにつながる初期微動があるS:市場セグメントのT:ターゲット消費者層を明らかにして、P:ポジショニングの明確な事業・商品・サービス価値を創るヒントを見つけ出すために、仮説をもって有意抽出したターゲット消費者の生活場面にある使用シーンや求めるベネフィットなどを探って行くのが事業開発・新製品開発などを行う実務マーケターには必要だと考えているからです。

経済学・社会学の世界でいう「生活者:個人として自立し、会社人間から解放され、性役割固定観念にとらわれず、地球環境問題やリサイクルにも取り組み、地域活動・ヴォランティア活動にも熱心な存在のひとびと」について。
地方を活性化・活気あふれる地域づくりの取り組みを推進する総務省は、
「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。
地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。
・・・・このように言っています。
地域内にルーツのある近居・遠居者、過去の勤務や居住や滞在など何らかの関わりがある者、行き来する者が関係人口だとしていますが、関係人口の中から経済学・社会学の世界でいう「生活者」をS:セグメントし、どんな変化を生み出そうとするT:ターゲット「生活者」を定めて、P:地域での「生活者」のポジショニングを明確にして、地域づくりの担い手になってもらえるための施策メニューを整えていくのかが大切かと思います。
行政が「生活者」という言葉を使うときには、「個人として自立し、会社人間から解放され、性役割固定観念にとらわれず、地球環境問題やリサイクルにも取り組み、地域活動・ヴォランティア活動にも熱心な存在のひとびと」でしょう。地方創生にかかわるところでは関係人口の中から「生活者」を呼び込み育成し定住してもらい活躍できるようにどうするかがこれから重要な課題となるのかもしれません。
私は人口減少の著しい神戸市の西部のさらにその中でも問題が進行している農村部の兼業農家の跡取りでもあります、かつマーケティングの小さな個人会社をやっています。簡単なことではないと痛感しています。

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