接触機会80%削減から、第2波に備えた展開策実施の時だろう、今は!

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何度も新規事業を成功させている経営者を研究して出されたS D.サラスバシーのエフェクツエーションと、どの展開要素が収益拡大に貢献しているかを導き出すM D.ジョンソンの主成分回帰分析(PCR分析)の分析ステップを参考にし、COVID-19の今後の犠牲を少なくするためにどうしたらよいか、マーケティングの実務家として考えてみた。

主成分回帰分析(PCR分析)とは、複雑な展開要素が絡む事業において、何を行えばどれだけの収益成果(インパクト)が得られるか(因果関係)を分析するときに用いられます。因果関係を予測するには説明変数間の相関関係が無い説明変数を求める必要があります、そのために主成分分析を行います。その説明変数の主成分にどの展開要素がどのくらい効いているのかを分析すると収益成果への貢献具合が分かります。

たとえば、COVID-19(新型コロナウイルス)に対して感染爆発(パンデミック)を起こさないように社会運営するのに現在の日本の疑似ロックダウンや海外の多くの国でとられているロックダウンの展開は、パンデミック防止(目的変数をどうおくかが重要だが)との相関関係が高く効果的でしょう。しかし、経済とは府の相関関係が非常に高く、長期間展開することができない状態にあります。出口戦略と言って結果指標を出しても再感染拡大すればロックダウンするのでは戦略とは言えないでしょう。
経済への負の相関が小さいCOVID-19感染爆発を起こさないようにする実行可能な社会運営の要素展開を組み立てることが重要と考えます。
経営の現場は学問の世界ではないので、新規分野では将来予測など完璧にできるデータなどありません。今ある情報・データを分析整理し、出来ること・できる可能性の高いことで、損失・リスクが許容でき、利害関係者の協力を得られる展開要素を推進していくことから始めます。戦略ではなくコントロールしながら飛び続けることができることが大切だ(エフェクチュエーション実戦での私の感想)。
COVID-19感染爆発を起こさないようにする実行可能な社会運営の要素展開の組み立てには、主成分回帰分析(PCR分析)的に相関関係が少ない課題に分解し、導き出した課題との因果関係の高そうなこれまでに分かってきた展開要素を整理する。そして経済との負の相関が小さい展開要素を選択し推進する。戦略は要素展開の組み立てを実施し成果が得られてから無形の資産としてまとめ後世のために残せばいい。

COVID-19は、ある程度分かってきていること・出来ること、があります。
ワクチンの開発・接種は今年中には難しい。
インフルエンザの致死率は0.001%に対して、COVID-19は2.1%(低くてWHOが示した0.2%未満)と致死率は10倍以上高い(インフルエンザで死亡する人が年間3000~3500人ぐらいいる)。
発症前から感染させる、無症状で感染させる、スーパー・スプレッダーがいる。
致死率の高いハイリスクな人は、高齢者、糖尿病・心不全・透析等基礎疾患がある人、免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている人、妊婦(致死率ではないが)等。
PCR検査の判定の精度は約70%。PCR検査の検体は鼻咽頭拭い液で行っているが感染リスクが高く、COVID-19は検体採取の感染リスクが低い唾液を検体にしてPCR検査することがきる。
文科省管轄の大学研究室の協力を厚生労働省が認めれば、PCR検査件数を2万件から20万件に増やすことができる。
PCR検査よりも精度は落ちるが、イムノクロマト法(インフルエンザのような抗原検査)の15分ぐらいで判定できる簡易診断キットでが5月中旬から週20万キット量産できるようになる。
治療薬として、レムデシビル(ベクルリー)承認済み・ファビピラビル(アビガン)承認近い、イベルメクチン(ストロメクトール)などがでてきていおり、かなりの割合で重症化を抑制しできたり重症化した人も回復する効果を上げるものがある。
呼吸不全を起こし重症化した人には、人工呼吸器・ECMO(体外循環装置)で対応し、ECMOは50%ぐらいの方が回復している。ただしECMOの専門家が必要で、医師4~5人・看護師10人強・臨床工学技士2~3人必要になる。
COVID-19に対応する、感染症病床1,758床(平成31年4月1日)から、5月11日現在の感染症病床は14,730床に10倍近くにまで増やした。入院中患者数5,015人・約34%のベッドが埋まっている状況で、軽症者はホテル等に隔離されている(ただPCR検査までまだ待たされるケースも多発しているが)。
そして何より、現在日本は幸運にも疑似ロックダウンで欧米等諸外国に比べある程度感染拡大を抑制できている。接触機会の8割削減、可能な限りの陽性者の発見と隔離の効果は出ている。
一方、感染症病床を持つ特定機能病院でも院内感染が発生している。一般病院や病院系列の施設でもクラスターが発生している。

経済は疲弊し倒産廃業も増え始めている。経済が持たないから5月14日に39県の緊急事態宣言解除の発表した。翌日にはゆるみが生じており危険だととのコメントとワクチン開発が思いのほか早くできそうだという発表だけしかない。

COVID-19の感染爆発で、「医療崩壊を起こさせず、COVID-19による死者を少なくする」:目的変数を致死率または死者数とします。
COVID-19の症例から誰が罹患しているかわからない危機的状況下で、PCR検査の実施が多いか少ないかの議論もありますが、分析では「早期ロックダウンができたかどうか」のほうが説明力が高いように思えます。
疑似ロックダウンを実施していなければ、集団免疫が獲得されるであろうCOVID-19罹患率60%までいくと、その中で2.1%の致死率で約160万人、0.2%の致死率で約16万人が犠牲になったかもしれない。
1日100万件PCR検査が実施され、1億2,500万人にPCR検査をし罹患者を完全隔離するまでに最短でも125日かかってしまう、その間にどれだけ感染拡大しているかわからない。疑似ロックダウンで、幸運にもよく短期間に感染爆発をここまで抑制できたものです。

緊急事態宣言を解除して、COVID-19が終息させられないなかでの「新しい生活様式」で、ワクチン開発・接種や集団免疫獲得まで経済だけでなく医療は持つのか。医療も経済活動で維持されています、特定機能病院や地域医療支援病院だけでなく、一般病院や病床を持たない医院も患者さんが激減しています。3蜜回避・社会的距離確保・マスク着用と手洗い消毒で、直近1週間の人口10万人あたりの新規感染者が0.5人程度以下(20万人に1人以下)を維持する新しい生活様式で経済活動を崩壊させないようにする・そのための支援は行政府がする。業種業態別のマニュアルなどがあっても、経済活動は半分以下に制限され、外出はこれまで同様に控えるようにして、本当に経済的に企業も医療も持ちこたえられるのでしょうか。「Give it a try:やってみましょう」ではなく、自粛マインドが満ち溢れた状態で、再感染拡大が起これば総崩れを起こしてしまうでしょう。

これまで分かったコト・できることを「テコの原理:レバレッジ」で難局に対処しようというのがエフェクツエーションの行動論理の一つです。主成分回帰分析ができるデータはありませんが、どの展開要素が効果的かを選び出す思考ステップを活用してみます。

目的変数を、「COVID-19によって終息までに命を落とす人を最小限にする」とします。
相関関係の少ない説明変数として「医療パフォーマンス」「重症化の抑制」を設定してみた。
大きく展開要素のグループ(多変量解析ではクラスターと呼びます)は次の3つぐらいになるでしょう。
①感染で重症化する2割の人々の命を救う医療の現場のパフォーマンスを高める展開要素を最重点にする。
②ハイリスクな入院患者・高齢者・糖尿病・心不全・透析等基礎疾患がある人・免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている人・妊婦等に対する支援や施設を充実させ、接触機会の8割削減させ自らの感染を徹底して防止する。
③地域経済(車・バイク・自転車等で1時間程度の圏内)に貢献する消費活動を中心に、学生や就労世代が個人・家族単位で安全に配慮した行動を拡大させる。

次のような制度・体制・仕組みを早急に構築する前提(これですべてではありませんが)。
自治体単位でオンライン診療によるスクリーニングによる唾液PCR検査受付を可能にする。
地方を含め大学研究室等のPCR診断の実施を可能にし20万件に拡大させる。
医療用具・唾液PCR診断用検体ケースや簡易診断キット・治療薬の生産能力を拡大させる。
必要な医薬品・医療用具等が確実に現場に届くようにする。
重症化を抑制する投薬等治療する感染症病床と未発症・軽症者の隔離経過観察施設、医療従事者を維持・拡大する。
スマホ端末等で各種施設利用者等(消費・サービス活動、高齢者支援、医療等)の端末情報の一部をQRコードにし利用歴等の記録を可能にし、居住行政地や利用履歴等から利用制限をかける・トレースすることを可能にする。筆記具等の共有、記録のための密集を避けるのは当然、ITCリテラシーの問題から一般事業者の各々に任せるとセブンペイのようなことが起こる。スマホ普及率は85%・総務省が管轄するキャリア各社が契約情報を管理しており、マイナンバーよりカバー率・安全性は高く、端末情報のQRコード生成アプリがあればスピーディーに可能になるのではないか。

個別展開要素を想定してみます。
①感染で重症化する2割の人々の命を救う医療の現場のパフォーマンスを高める展開要素を最重点にする。
どちらの説明変数にもインパクトが大きいのが「特定機能病院の医療パフォーマンスを落とさないための展開要素」があるでしょう。
特定機能病院は、紹介状が無いと受診できないのが原則です、入院するにも入院前検査で2回ぐらい行かなければならないのも普通です。
特定機能病院で診てもらうためには、唾液によるPCR検査を必ずすることによって特定機能病院の外来患者・入院患者からの感染を防ぐ。
救急を受け入れている特定機能病院・地域医療支援病院の救急搬送患者は、コロナ感染した救急患者もいることを前提に医療者は防護して処置する。救急患者はPCR検査を実施し、陽性(陽性確率は3.3%神戸)が分かれば濃厚接触者を全てPCR検査し、陽性者を隔離する。
医療関係者は通常の人以上に自己管理をされているでしょうから、精度はPCR検査よりも低いかもしれないが簡易診断キットで優先的に自己管理できるようにする(危険にさらされているので何より優先して環境を整えてあげる)。毎日自己管理で検査すれば3日で陽性検出の精度は十分高くなる、3日連続陰性ならかなり安心できる。
特定機能病院での治療は重篤患者を出さないよう通常の人工呼吸器と、レムデシベル・アビガンなどの投与を中心にして、20%程度発生する重症者を回復させる治療に重点を置きパフォーマンスを高める。(正しいかどうかわからないが、ECMOは実績のある専門チームの現有体制で、中途半端な強化はしない。)

②ハイリスクな入院患者・高齢者・糖尿病・心不全・透析等基礎疾患がある人・免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている人・妊婦等に対する展開要素。
一般病院入院患者や高齢者施設に入っている方は、面会をオンライン化に制限すればある意味隔離されています。施設(透析等含む)のスタッフの感染防止とパフォーマンスを低下させないよう、感染防護用品・簡易診断キット等は特定機能病院・地域医療支援病院に次いで優先的に提供する。
診療所等については、各診療所が発熱外来等対応するのではなく各行政地域単位ことのオンライン診療でスクリーニングし唾液PCR診断すべきかどうかの診断結果を出し適切なPCR検査実施に協力する。オンライン診療ができない対象者は、発熱外来での対応も必要(高齢者や弱者の方が対象の多くを占めるはずで、リスクの高い方が多いでしょう。)
リスクの高い介護・要支援認定されている方の生活支援活動をしばらく間は充実させる。
不要不急の外出を控え接触機会の8割削減させ自らの感染を徹底して防止する対象として明確にし、元気だから年齢は関係ないというのではなく、必要な買い物・健康維持活動等については優先時間を設ける一方で、スマホ等の端末データで施設利用自粛の一定ルールを設け制限するなどできるようにする。少なくとも第2派・3派ぐらいが想定される来年春ぐらいまでは。

③地域経済(車・バイク・自転車等で1時間程度の圏内)に貢献する消費活動を中心に、学生や就労世代が個人・家族単位で安全に配慮した行動を拡大させる展開要素。
学習活動については、各年代に応じてCOVID-19の感染防止に必要な正しい知識とルールを理解してもらう教育プログラムを実施する。その上で可能で適切な必要な授業を実施する(集団活動の教育はこのCOVID-19の環境下で他社を思いやり助ける行動で習得するところに重きを置き、集団行動授業やイベント・クラブ活動は行わない。またITC環境を整え、すでにAIやITによる教育システムを構築している教育産業の仕組みを活用しシステムでは不足するやる気など人的個別支援を教師がするなど、連携を積極的に展開する。
通学は公共交通機関利用(徒歩・自転車・バイク・マイカーでの送り迎えは除き)ではなく社会的距離を保つ程度の定員・着座方法をとり、観光バス等の事業者の車両・運航者を活用しスクールバス運行をする、そのための費用は公費で行う。
経済活動は、国民全てに接触機会の8割削減を求めるのではなく、安全な社会的距離を保ち・3蜜を回避し、1時間程度の移動距離での経済活動は活発化させる。
公共交通機関を利用する通勤は、一定以上乗車率の多い都市部について管理部門等いわゆる間接部門・企画部門・営業部門(施設での接客営業等は除く)の在宅勤務は強くこれからも求め推進していく。郊外・地方都市で、車・バイク等での通勤をしているところは事業所の中での社会的距離・3蜜回避・手洗い消毒を確保できるようにする(もうすでにしているところは多いでしょう、出来ていないところはこれから徹底する方法を講じる)。都市部周辺の在宅勤務環境が整いにくい人のための居住地近辺での勤務スペースの提供も事業として展開しやすくなるよう支援する。
いわゆる勤労者世帯の個人・家族単位での買い物・レジャーなどは、車・バイク・自転車等で1時間程度の圏内での社会的距離・3蜜回避・手洗い消毒を確保がされたところでは消費活動を促進させる。結果的に都市部の商業施設等の過剰な混雑を回避する。自動車の保有状況は地域により差はありますが、レンタカーやシェアリングなどは保有率の低いエリアで充実している傾向が強い、これを活用してもらう。
感染を起こした施設の利用者がトレースでき、速やかに近くの各行政地域単位ことのオンライン診療でスクリーニングし唾液PCR診断すべきかどうかの診断結果を出し適切なPCR検査が受けられる。⇒要請が確定し軽症であっても、地域の国民宿舎・かんぽの宿・国地方関連の宿泊可能な施設や民間宿泊施設に速やかに収容隔離してもらえ症状経過観察も適切にしてもらえる。⇒症状の経過観察によって重症化する前に初期の10倍以上ある感染症病床で投薬治療してもらえる、最悪ECMOの病床も多くはなくても用意されている。
重症化を投薬治療で10%以下に抑えることができれば、現在の感染症病床は約15,000床あり、病床稼働率75%程度とし、3週間で10万人程度の感染にも耐えられるようになる(地域差・偏在はあるが)のではないかと考えられます。

仮説の各要素を展開しても思うように効果が出るわけではないでしょうし、多くの障害も発生することでしょう。2.1%の致死率からWHOのいう0.2%の10分の一に抑えられたとしてもCOVID-19による死者は発生してしまいます。

私は専門性や権威もないマーケティングの実務家です、ただし評論家やコメンテーターではありません。事業マーケティング展開では、今の状況下でどう展開するか準備し進めて行っています、上手くいくかどうかわかりませんが。接触機会80%削減で感染爆発は今の段階では第1波はかろうじて抑制できましたが、第2波が来てまたすぐ接触機会80%削減で疑似ロックダウンしたら経済が自発呼吸できなくなるよ。COVID-19の疫学的論文書いてるんじゃないよ、事業経営の現場では不十分なデータや情報で、経営の舵取りしなければならないのは当たりまえのこと。経済破綻と感染防止のバランスをとるには、完璧な策なんてない。今ある資源をどこに対して重点的に投下し、どう展開するか意思決定してgive it a try:やってみましょうとstakeholder:関与者の協力を取り付け行動しなければならないときです。批判や論評している場合ではない、今登場している感染症の専門家は感染症のアカデミックの世界では権威ですが、社会的危機対応・マネジメントのプロではない。社会・経済の現場でのマネジメント経験者が声をあげてほしい。私にはこの程度の案ぐらいしか出せませんが、経営の現場でのマネジメントの経験者の端くれとして意見を述べさせていただきました。

株式会社MCプロジェクト 坊池敏哉

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