新型コロナウイルス第6波へのモルヌピラビルの有効活用

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メルク(Merck & Co., Inc.,)の新型コロナウイルスの軽症者へ経口投与できる治療薬モルヌピラビル(molnupiravir)は、その効果は高い。
本年中に1000万回分・来年は2000万回分メルクは供給し、米国は520万回分を供給を受けル契約をしている。
先進諸外国もモルヌピラビルの争奪戦を繰り広げ、40万回分程度を確保するのがやっとのようです。
日本の第5波の時の新規感染者数は7日間で約15万5000人ほど、40万回分は大体20日間の新規感染者数程度にすぎません(第6波が5波と同程度であったとして)。
感染者全員には到底投与できない量しか確保できないと言えるでしょう。
6-8月の診断された人のうち重症化する割合は1.62%(1-4月は9.8%)・死亡する割合は0.96%(1-4月は5.62%)でした。
日本では1-4月に比べ重症化・死亡の割合は6-8月は1/6になっています。新型コロナウイルスのワクチン接種の効果が大きかったといえるでしょう。
新型コロナウイルスの日本のワクチン接種率は73.7%(11月8日現在)と非常に高い。
英国のワクチン接種率は68.2%、現在一日約4万人の新規感染者が発生しています(2020年冬と同じ程度の新規感染者数)。
英国での入院を必要とする人の割合は、2020年の冬のおよそ1/4と少なくなっています。ワクチン接種の効果があったといえるでしょう。

2017/2018年シーズンの抗インフルエンザウイルス薬の使用状況は、タミフル177万人・リレンザ270万人・ラピアクタ32万人・イナビル612万人・ゾルフルーザ3.7万人、合計約1,100万人でした。
新型コロナウイルスの初期治療は、インフルエンザのようにはいかない状況にあるといえるでしょう。しかしもう限られてはいるがいくつかの初期治療方法があり、5類感染症に位置付ける時期ではないでしょうか。医師ではない保健所が治療のスクリーニング・トリアージのようなことを担うことがボトルネックになり問題を大きくしているのでしょう。
新型コロナウイルスで中等症以上になりそうな新規感染者に対して、重点的にモルヌピラビルとカクテル療法で初期治療する方法(治療対象とスクリーニング方法・治療する医療機関等)を5類感染症に位置付けた治療体制の在り方を仮説的にでも構築して準備しすることが大切かと考えます。
公表されている私レベルでサーチできるデータからはより具体的な対応仮説を検討することはできません。専門家・行政の担当省庁ならより具体的な対応仮説を検討できるデータはあるかもしれません。
ぜひ検討し対応対策の仮説をたて、実施してくれるといいのですが、どうでしょうね。

11/12追記

モルヌピラビルは日本はメルクと160万回分契約したようです。米国含め先進諸外国の人口比でほぼ平等のようです。しかし年内20万回分、2022年2月20万回分・3月20万回分が日本に届く予定のようですが、昨年末からの時期と同じように6波があれば20万回分で12月1月を凌がなければならず6波があればPCR検査陽性で症状がある人に全員に処方しきれない可能性も大きいですね。現場では陽性者のどんな症状の人どんな既往症等重症化リスクを医学的に判断してモルヌピラビルを処方することが必要になるでしょう。

株式会社MCプロジェクト 代表取締役 坊池俊哉

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