ブランドマーケティング、ブランドマネジメントの経営コンサルティングのMCプロジェクト(MCP)

■コトラーのマーケターに対する期待についての考察
マーケティングが戦略の推進役という本来の役割に立ち戻れ!

創造的経営(Cleative Working)のための戦略推進役を勤めるためのマネジメント・スキルを次のように整理してみました。
(Copyright(c)2011MCProject Co.,Ltd)



創造的経営(Cleative Working)としてのマーケティングの進化

1957年『マーケティング・マネージメント 〜分析と意思決定』でJ.A.ハワード(J.A.Howard)が、マーケティングとは市場に対する企業の創造的な適応活動(Creative Adaptation)であると定義しました。
1960年代ハワードの枠組みを発展的に継承したのがE.J.マッカーシーです。
マッカーシーはその主著である「ベーシック・マーケティング」の中で、マーケティング・マネージメントの構成に当たる主要な要素を「製品=Product」「場所(流通チャネル)=Place」「販売促 進=Promotion」「価格=Price」の4つとし、マーケティング・ミックスの要素として規定し直しました。
マーケティング史に残る「4P」の登 場です(下図の■競争のマーケティング・ツール)。そしてマッカーシーは消費者志向、消費者主権のマーケティングの方向性を明らかにしていったのです。
こうしたマネジリアル・マーケティングの理論 はやがてE.J.マッカーシーの僚友でもあったフィリップ・コトラー(Philip Kotler)が継承・発展させました。

P.コトラーのマーケティングとは次のようなものです。
マーケティングとは、マーケティング部門がリサーチを通じて新たなビジネス・チャンスを発見し、精度の高いマーケットのセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、すなわちSTPを実施することによって、新たなビジネスの進むべき道筋を明らかにする。
そして前述の4P、製品(product)、価格 (price)、流通チャネル(place)、プロモーション(promotion)の内容を検討し、4つのPの各要素が互いに矛盾することなく、しかも4P全体として先のSTPと整合するように機能する計画を立案する。
計画が決まれば、そのマーケティング計画を実行する。
マーケターは、その後の経過をモニターし、プラン通りの実績が上がらない場合には、実施の仕方に問題があったのか、マーケティング・ミックスに矛盾があったのか、STPそのものに誤りがあったのか、そもそも市場調査が役立たずだったのかなど、原因を特定していかなければならない。
このようにマーケティングは販売のずっと川上から出発し、販売が実施された以降も継続され、検証・修正を行なっていくマネジメントの体系であるというものです。
1967年「マーケティング・マネジメント」の著書の内容についてその特徴をコトラー自身は、経済学や行動科学・組織論・数学の理論を用いて市場がどう機能しマーケティング・ミックスを構成するツールがどう役に立つのかを示した」と言っていました。
しかし、ビジネス現場では、ビジネスユニットとしての事業部・カンパニーなどやブランド・マネージャー制などの枠組みのなかで4P+S(営業:Salse)のマーケティング要素で競合他社に競争で勝つかが重視されてきました。

2002年のコトラーの著書「A Framework for Marketing Management」では、
第1章21世紀のマーケティング、第2章顧客満足・顧客価値・および顧客維持の確立、第3章市場での勝利:戦略計画・実行・そしてコントロール
とこのように第1部マーケティングマネジメントの理解、を構成しています。

2005年P.コトラーが著書「マーケティング10の大罪」に記している課題。
1.市場の定義が不明確で顧客主導になってない。
2.ターゲット顧客を十分理解していない。
3.競合に対する認識が不足している。
4.利害関係者との関係を適切に管理できていない。
5.新たな機会を見いだせない。
6.マーケティング計画策定プロセスに問題がある。
7.製品やサービスを十分に絞り込めていない。
8.ブランド構築力やコミュニケーション能力が低い。
9.マーケティングを効果的・効率的に推進できる組織になっていない。
10.テクノロジーを活用しきれていない。
この本の中の冒頭のイントロダクション「マーケティングの現状」で次のようにコトラーは述べている。
本来マーケティングは、戦略の推進役のはずである。ところが今日、マーケティング・プロセス全般に責任を負うはずのマーケティング部門は、「4P」のうちの 1つ「プロモーション」しか行っていないのが実情だ。
・・・・略・・・・マーケティングは販売に注力するのではなく、むしろ販売が不要なほど魅力的な製品の開発に注力すべきだ。
マーケターには、機会(満たされていないニーズ・生活の質を高めるソリューションなど)を見出す能力と、実効性の高いプランを作成し、実行に移す能力が求められる。
私(コトラー)の願いはマーケティングが戦略の推進役という本来の役割に立ち戻ってくれることなのだ。
こうコトラーは述べていました(上図の■マーケティング戦略・マネジメントのように)。


P.コトラーはノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院教授であるだけではなくリーディング企業のコンサルティングをしている。
ミシガン大ビジネススクールのカスタマー・バリュー経営やハーバード・ビジネス・スクールのバリュー・プロフィット・チェーンなど「CS・ESと利益連鎖」、
カリフォルニア大の「ブランド・エクイティ」、
INSEADのブルー・オーシャン戦略による「バリュー・イノベーション」など
21世紀に入り経営管理(Business Administration)の手法・ツール・コンセプトが開発されていました。
30年余りのマーケティングや経営コンサルティングの実務に携わってきた私見ではありますが、P.コトラーの「マーケティング・マネージメントのフレームワーク」ではマーケティング・ミックスの要素4Pを中心においてはいない、経営管理(Business Administration)ではなく創造的経営(Cleative Working)のフレームワークを提供していると考えています。
最近の経営コンサルティングの手法・ツールをやや強引ではありますがコトラーの著書「マーケティング10の大罪」を参考にして、創造的経営(Cleative Working)のフレームワークにあてはめることができるのではないかと考えています。(下図の■新マーケティングツールのCleative Working)
欧米の経営学ではケース研究を裏打ちする統計解析(かなり高度なものも含め)がキチンと行われています。マーケターも本来これらを理解し使いこなし戦略立案できなければならないのでしょう。
そのうえで、マーケターが本領を発揮するのはコトラーの言う、(成長)機会を見出し、実効性の高いプラン(マーケティング・プログラム)を作成し、実行に移す。

マーケティングが戦略の推進役という本来の役割に立ち戻れ! というコトラーのマーケターに対する期待に応えたいと思います。



株式会社MCプロジェクト Copyright(c)2011 MCProject Co.,Ltd